世界がびるそのときに


あんたがオレのものになったらどんなにいいかって思うよ。いいか、とかそういうんじゃないよ。あんたがオレのもんにならないなら、あんたなんていらないよ。オレの手に入らないあんたなんていなくなればいい。いらないよ、オレのもんじゃないあんたなんて。いらない。
・・・嘘だよ。あんたがいなくなるなんていやだ。なぁ、お願い。いなくなったりなんかしないで。オレを置いてったりしないでよ・・・ねぇお願いだよライト。あんただけだ。あんただけだよ、オレが欲しいって思ったのは。あんなに執着してた「イチバン」だってあんたがいればいらないよ。あんたさえいればいいんだ、ライト。あんたは誰のものにもならないで、オレにものにならなくてもいいよ、でもずっとオレの傍にいてよ。誰のものにもならないで。あんたがオレに触れる指先を愛してる。あんたがオレに笑い掛ける瞬間のまま世界が終わればいいと思う。そうだ、世界よさっさと滅びればいい。あんたのさいごの瞬間はオレのもんだとあんたに口吻けたそのときに世界のすべてが砂と化したらどんなにいいか。あんたの爪先から髪の毛一本に至るまですべてオレのものだ。逃がさない。余すところなくあんたのすべてはオレのもんだ。代わりにオレの全部をあげる。オレのすべてはあんたのもので、オレの心臓はあんたのために時を刻むよ。オレの鼓動が止まるときは、あんたの鼓動が止まるときだ。あんたのすべてを愛してる。決してオレだけを見やしないその目も、決してオレだけに向けやしないその表情も、殺してやりたいほど愛してる。あんただけだよ。あんたさえオレの傍にいてくれたら、オレは他に何にもいらないんだ。誓うよ、あんただけだよ。ライトだけを一生掛けて愛す。だからオレの一生分の愛に報いてくれ。どうか離れてゆかないでくれ。オレはあんただけは裏切らないよ。だからあんたもオレを裏切らないで。決してオレを置いてはゆかないと誓ってくれ。

どうぞどうぞあんたに口吻けた瞬間に世界が終わりますように。それがオレのいちばんの願いだ。




2005.05.04(の日記より)